人が亡くなると喪主やその親族が葬祭場に集まり、周囲の知り合いの他に友人、知人に参列してもらって葬儀を行います。その後、初七日はじめ四十九日法要まで7日ごとに法要が営まれると故人の魂がこの世からあの世へ旅立つと言われています。
従って、この法要が終わるまで喪主や親族は忌中なので日常的な諸行事への参加を差し控えて静かに暮らす習わしがあります。こうして、四十九日法要を最後に忌明けし、日常生活に戻るわけです。一般的に通夜と告別式を行いますが、近年、葬祭行事の簡素化が進んで来ると通夜が半日に短縮されたり、通夜と告別式を合わせて1日葬で終わらせるケースが増えてきました。
更に、親族の減少や付き合いの希薄化で友人、知人も少ない人の場合は親族だけでこぢんまりと行う家族葬が一般的になってきました。最近、寿命が延びて亡くなった時に高齢になっていて、社会との接点が殆どなくなっていると直葬で済ましてしまうケースも珍しくありません。
また、葬儀がこのように簡素化されてくる以前から初七日はじめ、7日ごとに行われていた法要が省略されていましたが、現在はかろうじて四十九日法要だけが残っている状況です。ところが、このように葬祭行事の簡素化される風潮が社会に広まってくるとこの法要も省略されてしまいそうな世の中になってきました。