葬儀を行うための霊柩車は遺体を火葬場に搬送するために使用される車です。この車はそれ自体が新車として製造はされておらず、ほとんどは普通の車の車体を一部切断したり接合したりなどして改造されて作られます。霊柩車は時代とともに外見も中身も変化していて、昭和の時代では宮型と呼ばれる外見に金の彫刻装飾をしたのが一般的でした。
しかし平成の時代になっていくと徐々に宮型が派手だという理由で火葬場周辺の住民などから苦情が寄せられるようになり、外見はほとんど装飾していない洋型が主流になっていきました。その洋型も時代とともに細かい部分で変化しています。
初期の時代はライトバンみたいな形状で運転席と助手席の後ろはすぐに遺体を入れるためのスペースでしたが、今ではリムジン型となって後部座席にも人が乗れるようになりました。これで運転手を除いて4人までのご遺族が乗れるようになりました。
しかし北海道ではバス型が主流です。バス型はバスの座席の下部分に遺体を収納するスペースになっていて、火葬場への参列者全員が1台のバスで乗り込めるようになっています。また離島などの島嶼部では本土でいうところの霊柩車そのものがなくて見た目普通のワゴン車などの寝台車で火葬場まで搬送することもあります。